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その145(りらく2023年4月号)

 仙台は桜の季節となりましたが、標高1千メートル以上の東北の山々は未だ雪がたっぷりと積もったままです。3月の上旬、月山の隣にある姥ヶ岳にスキーツアーで行って参りました。月山と云えば夏スキーで有名ですが、実際にはその隣にある姥ヶ岳の南東斜面がゲレンデとなっています。その月山スキー場は、例年ですとオープンは4月中旬頃で、それまでは道路も雪に埋まったままですので、この時期はずっと手前の志津温泉の先から自分の足で登って行くことになります。
当日は朝から快晴で、スキー仲間2人とパーティーを組み、スキーにシールを貼ってブナの森を登って行きました。森の中は風もほとんど吹いておらず静寂そのものです。都会の喧騒を離れ、真っ白な雪面に立つブナの木々を眺めながらひたすら上を目指します。
次第に斜度がきつくなって来た頃、スキー場手前の姥沢の山荘が立ち並ぶ辺りに辿り着きました。ここで一息入れてさらに頂上を目指します。この先は森林限界を超え、無木立の大斜面となります。斜度もさらに増して、時々小休止して息を整えながらゆっくりと登って行きます。やがて尾根まで上がると斜度も緩み、そこからしばらくして姥ヶ岳の頂上(標高1670メートル)に着きました。スタートしてから約4時間の登りでした。
雲一つない日本晴れの頂上からは、北に鳥海山、南に朝日連峰、西に日本海、そして東には間近に迫った真っ白な月山が横たわっているのがくっきりと見えました。3月ともなれば晴天率も上がるのですが、山頂で快晴無風のチャンスに出会うことはそうそうあることではありません。
360度の大パノラマを楽しんだ後は、いよいよシールを外し滑降の準備です。気温は低いままですのでところどころアイスバーンや新雪が固く締まった場所などがあり、この時期の斜面は変化に富んでいます。お互い滑り降りる方向を確認してから、一人ずつ間をおいて滑降開始です。無木立の大斜面を、皆思い思いにターンを繰り返して滑っていきます。自分も時々変化する雪面に足を取られそうになりながら、何とか大斜面を滑り降りることができました。
やがて、ブナの森まで滑り降りると、今度は林間の滑走です。板をコントロールして木と木の間を縫うようにターンしながら、志津温泉まで一気に滑り降りました。

 


 さて、これまで遺言と遺留分の関係についてお話しして参りましたが、参考になりましたでしょうか?
遺言書が無くとも、民法の規定により亡くなられた方の法定相続人が相続することができるわけですが、遺言書がありませんと相続人間での遺産分割協議が必要となり、場合によりましては故人の財産の多寡にかかわらず遺産相続の争いが起きる可能性があります。また、最近は、特定の相続人や相続人以外の親しい方に遺産を残したいといったご相談も多くなって参りました。
自筆の遺言書の作成方法が比較的容易になったことと、その自筆の遺言書を国が責任をもって預かる遺言書の保管制度がスタートしたことにより、遺言書を作成する方がこれまで以上に増えることを期待したいと思います。
次回からは、生前贈与についてお話しして参りたいと思います。

 

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