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その118(りらく2021年1月号)

 12月上旬、車にカヌーを積んで川崎町の釜房湖に向かいました。ちょうどその日は、朝から快晴で風もなく、絶好のカヌー日和です。12月ともなれば、冷たい北西の風が吹く日が多く、なかなかこのような穏やかな天候に恵まれることがないので、この機会を逃す手はありません。アウトドアは自然相手ですので、天候に合った遊び方をするのが最大限楽しむコツです。
なお、釜房湖は、エンジン付きのモーターボートは禁止されていますが、手漕ぎのボートやカヌーは事前に管理事務所に届ければ、どなたでも楽しむことができます。
釜房湖畔に着いたら早速カヌーを車から下ろし、台車に積み替えて水辺まで運びます。ほとんど無風状態のなか、早速カヌーを湖面に浮かべ、乗り込みます。

新雪に覆われた鳥海山残っていた先シーズンの雪渓
 当初はワカサギ釣りをするのが目的だったのですが、何故か全く釣れず、釣りは諦めてカヌーでのんびりとツーリングすることにしました。本当はワカサギが釣れればうれしいのですが、釣れなければ釣れないなりにカヌーを漕いで周りの景色を楽しむのも悪くありません。湖上で見る周りの景色は、目線が湖面に近いこともあり、カヌーならではのものです。おまけに湖の中央に漕ぎ出せば、遮るものがないので遠くの山々もきれいに見渡すことができます。この日も遠く宮城蔵王の山々を眺めることができました。
 もう12月だというのに、暖かい日差しが注いで全く寒くありません。風もほぼ吹いていないので、静まりかえった湖面が、鏡のように周りの景色を映し出しています。それらの景色を眺めながらゆっくりとパドルを漕いでカヌーツーリングを楽しんだのでした。

Myシュプール滑走を終えて


 前回は、法定相続人がご兄弟(兄弟姉妹)しかおらず、法定相続人以外の近しい方に遺産を差し上げる方法として、遺言書が有効な事例をご紹介いたしました。
ところで、法定相続人が配偶者や子ないし親の場合は、遺留分という権利が与えられています。配偶者並びに子や親は、仮に遺言で一切の財産がもらえない場合であっても、民法の規定により遺留分という権利が認められており、遺言により多く財産をもらった相続人や受遺者(遺言書による遺贈により財産を取得した相続人以外の方)に対して、この遺留分相当額の財産を金銭で請求することができるようになっています。そして遺留分は法定相続分の2分の1と定められており、遺産の総額が大きいと結構な金額となります。
一方、兄弟姉妹には遺留分が認められておりません。そのため、前回示した例のように遺言で財産を遺贈された方は、ご自身が法定相続人であるか受遺者であるかを問わず、法定相続人である兄弟姉妹から遺留分の請求を受けることはないわけです。
以上のように、法定相続人が兄弟姉妹である場合には、受遺者は遺言により遺言者のすべての財産を単独で取得することが法的に可能となっており、遺言書の効力は極めて強いと言えます。
次回は、法定相続人が兄弟姉妹以外の場合の遺留分にまつわるお話をしたいと思います。

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