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その83(りらく2018年2月号)
尾根沿いのルート

 今年最初の山行は船形山です。お正月休みを利用して、大和町から西へ向かい、升沢の先の旗坂キャンプ場の登山口を目指します。登山口からはスキーにシールを付けての登りです。今シーズンは雪がたっぷりで気温も低く、雪質はサラサラのパウダー状です。しかしその分、登りはスキーを履いていてもかなり沈み込むので、雪をかき分けて進まなければなりません。登りのスピードは無雪期の半分くらいでしょうか。それでも、葉を落としたブナの大木に囲まれての森の中の登りは、見通しも効いてそれはそれで楽しいものです。斜面を眺めながら滑り降りるルートも確認していきます。

ブナの森 思いのほか登りに時間を要し、途中でお昼近くになってしまいました。頂上はまだ先ですが、頂上付近は雪雲に覆われて見ることはできません。頂上は諦め、シールを外して滑り降りる準備です。登ってきたルートを確認し、滑り降りる斜面を決めます。そして、いよいよダウンヒルです。林間の斜面ですので、風を切りながら木と木の間を縫うように滑り降りました。

七ツ森 登りにあれほど時間がかかったのに、登山口まではあっという間でした。スキーならではのスピードです。今回は船形山の山頂を見ることはできませんでしたが、無事今年最初の山行を終え、七ツ森を眺めながら帰途につきました。


 次に、財産の承継のお話です。生前贈与に関する贈与税の特例に関して少し詳しくお話しして参りましょう。今回は住宅取得資金の贈与に関する贈与税の特例です。
 住宅取得資金を子や孫へ親や祖父母が贈与した場合に、その贈与した住宅取得資金のうち、ある一定額までは贈与税がかからないという特例です。
 国は、デフレ対策でマイナス金利政策を継続しており、今や住宅ローンの金利も1%を切る時代。金利負担は以前よりは軽くなったものの、借りたお金は30年から35年間の長期にわたって返済することとなり、若い子育て世代にとっては結構大きな負担です。返済する住宅ローンの額は少ないに越したことはありません。いずれは子ども達に現金や預金を相続させようと思っているのであれば、早めに生前贈与しておく方が、いただく方のありがたみも違ってくることでしょう。また、長寿社会となった今、親や祖父母が預貯金を抱えたまま認知症にかかってしまうと、生前贈与自体ができなくなってしまい、本人が亡くなって相続による遺産の分割が確定するまでは、預貯金を動かせなくなってしまうというリスクも増えています。
 この住宅取得資金の贈与の特例を使うと、7百万円から3千万円までの贈与金額が非課税となり、無税で次の世代に財産を承継させることができます。なお、この非課税枠は、住宅の売買契約や建築、増改築の工事の契約が2020年3月末までに行われた場合の額です。消費税率10%への引き上げが2019年10月に予定されており、その住宅の取得や増改築工事に対して適用される消費税率が現行の8%か、引き上げ後の10%かにより非課税枠が違ってきますので、事前に契約内容をよく確認して贈与金額を決める必要があります。  来月は、この特例が受けられる子や孫の要件等についてさらに詳しくお話ししてみたいと思います。

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