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その60(りらく2016年2月号)
磐司の泉

 お正月休みを利用して近くの二口渓谷に行ってきました。名取川の源流域にある渓谷で、私の住む太白区内にあります。
 通常この時期は、大東岳登山口のあるビジターセンターから先は積雪のため車両通行止めとなっているのですが、今年は行けども行けども積雪は無く、3キロ程先にある磐司橋まで来てしまいました。橋を渡ると磐司の湧き水場があり、とりあえずここで車をデポして、スキーを担いで林道を歩くことにしました。

聳え立つ磐司岩 少し林道を登って渓谷を見上げると、磐司岩が大きく聳え立っています。磐司岩は、渓谷から300メートル以上も垂直に切り立った岩肌が、東西に3キロ近く続く岸壁で、国の名勝に指定されています。

上流から眺める磐司岩 この磐司岩を眺めながら更に上を目指します。この先は山形県との県境となっている二口峠です。途中からやっと積雪が続くようになりスキーを履いて登っていきますが、暫く行くとまた積雪が途切れてしまいました。何度かこれを繰り返し、結局峠の手前で折り返すことにしました。帰りは、磐司岩をはじめ二口山塊の山々を見渡しながらゆっくりと歩いて下ることにしました。この二口林道は視界が開けていて、気持ち良い歩きを楽しむことができます。渓谷を挟んで磐司岩(表磐司)の反対側の右手には日陰磐司の山並も見えます。肩に担いだスキーが少々邪魔ですが、おかげでこの雄大な、変化に富む二口の山並みをじっくりと楽しむことができました。


 さて、読者の皆さんもご存知の通り、住民票を有する全ての方に12桁の番号を付すマイナンバー制度の運用が今年1月から始まりました。社会保障、税、災害対策の3分野での一元管理を行おうというもので、今後様々な面でその活用が期待されています。
 マイナンバーで、期待される効果としては、大きく3つあげられます。
 1つ目は、公平・公正に税を負担する社会の実現です。申告漏れや課税漏れが無いようマイナンバーで一元管理するのが大きな目的です。基本的にはマイナンバーを有する個人が自分の番号を使って税務申告に必要な所得や所得控除の情報を自ら収集することができる一方、国をはじめとする行政側もマイナンバーを有する個人の情報を一元管理できるようになります。
 2つ目は、国民の利便性の向上です。来年からにはなりますが、行政が専用のポータルサイトを設け、マイナンバーを使って様々な行政手続きが簡略化されるようになります。例えば、転勤等で引越しをする場合、電気、ガス、水道などの住所変更を、マイナンバーを使って一度にできるようになります。また、マイナンバーを使った「公的個人認証」もはじまります。「公的個人認証」とは、本人であることを確認する作業のことです。例えば、金融機関で預金口座を開設する際、これまでは住民票の写しや免許証のコピーなど様々な書類をそろえて本人確認を行う必要がありましたが、マイナンバーを使えば、今年から希望者に配布される「個人番号カード」1枚で本人確認ができるようになります。今後は民間企業や団体においてもこの「個人番号カード」を活用した様々な民間サービスが提供される予定となっています。
 3つ目は、行政の効率化です。マイナンバーは、行政機関も利用して住民サービスや年金手続き等の行政事務の効率化を図ることになっており、ひいては行政手続きの費用が削減され、税金の節約につながることが期待されています。
 昨年10月から順次、皆さんのところへこの「マイナンバー」を記載した「通知カード」が書留で送られてきているはずです。多くの方々がこのマイナンバーを活用することにより公平・公正な社会の実現を目指していきたいものです。

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