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その40(りらく2014年6月号)
渓流沿いのミズ

 今年のゴールデンウィークはお天気に恵まれたので、アウトドアを楽しまれた方が多いのではないでしょうか。私も連休後半は、新緑の野や山に出かけましたが、今回は、自転車で丸一日近郊の野山を走ったのが印象的でした。コースは仙台市太白区の自宅から岩沼→阿武隈川沿いのサイクリングコース→船岡→大河原→村田→遠刈田→青根→川崎→菅生→自宅という、宮城県南部の丘陵地帯を巡るものです。距離にして120キロちょっとですが、後半の山沿いのルートは緩やかなアップダウンが連続するなかなかハードなプランです。コースの最高標高地点は青根温泉で、標高520メートルあまりですが、コース全体の累積標高は3千メートル以上になります。

コゴミ 以前は、海岸沿いに蒲生から閖上のサイクルスポーツセンターを経由して亘理の荒浜に至る自転車専用道路がありましたが、現在は震災の影響でほとんど通れなくなっています。ほぼ平坦な道でとても走り易く、多くのサイクリストに愛されていました。将来復旧されるよう願いたいものです。

 ところで、今回の内陸のコースは、走る楽しみだけではなく、この季節ならではの魅力が盛り沢山です。一つは沿道の草花。阿武隈川周辺に咲く一面の菜の花や、白石川の一目千本桜も花は散ってしまっていましたが太い幹と濃くなった葉の緑が見事です。山沿いの道に入るとスミレやヤマブキが至るところで咲いて飽きることはありません。

カタクリ そしてもう一つは、小鳥たちのさえずりです。河川敷の原っぱの上空ではひばりが盛んにピーチクーパーチクと鳴いています。多分その下に雛でもいるのでしょう。竹薮の中からはウグイスのきれいな鳴き声と共にケーンケーンとキジの鳴き声も聞こえてきます。山間部に入っても澄んだ小鳥たちの鳴き声に満ち溢れていました。そんな自然の息吹を感じながらペダルを踏んだ一日は、身も心も清清しい気分にさせてくれました。


 ところで、今度は税金の話、と言っても少し耳寄りなお話です。前回「ふるさと納税」の制度をご紹介させて頂きました。このふるさと納税とは、自分が住んでいる市町村以外の市町村に現金を寄付すると、所得税とご自分が住んでいる市町村の税金が安くなり、結果としてその方の判断で他の市町村に税金を納めたのと同じ効果があるというものです。
 多くの市町村ではふるさと納税に対して様々な特典が用意されています。今回は宮城県内の各市町村のサイトで少し調べてみました。仙台市周辺の市町村のうち、塩釜市では5万円以上の寄付をすると地酒やお寿司優待券、10万円以上で生マグロのブロックが頂けるようになっています。ふるさと納税をしても、寄付した金額の内2千円分はご自分が実際に納める税金から引かれないのですが、これらの特典がもらえれば2千円の負担も帳消しになるくらいです。
 他に気仙沼市では、特産のふかひれスープやサンマの加工品等地元の特産品、東松島市では、奥松島産の極上旨ガキや焼きのり等を取り揃えています。変わったところでは、多賀城市の「多賀城市史」というのもあります。5千円以上の寄付で、全7巻の中から1巻ずつもらえます。県内の他の市町村でも地場産品を中心に特典を用意しているところがたくさんあります。
 なお、ご紹介した特典はこの原稿を執筆している5月上旬現在のインターネットからの情報ですので、実際にふるさと納税をされる方は、事前に各市町村のサイトを確認するか直接お電話等で市役所の窓口にお問い合わせください。
 今年ふるさと納税をすると、来年3月15日までに所得税確定申告をすることにより、寄付した金額の内、2千円を越えた金額に相当する所得税、住民税が安くなります。読者の皆さんも如何?

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