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その17(りらく2012年7月号)

アウトドア派「税理士」大藤正樹のひとりごと

真っ青な空と緑の木立

先日久しぶりにソロキャンプに行って参りました。今回の目的は、春スキーとフライフィッシングです。出かけたのは5月下旬。
先ずは、一路鳥海山をめざします。お天気は快晴。今回は頂上まで行くには時間が足りず、車を駐車場に止め、道路から少し脇に入った中腹の程よい斜面で春スキーを楽しむことにしました。そこは誰もいない天然のゲレンデです。もちろん、リフトはありませんので滑り降りてはスキーを履いたまま登り返すことになります。斜面の上まで登りきると体中から汗が噴出しますが、少し呼吸を整えていると爽やかな風がその汗をどこかに運んでいってくれます。眼下には鳥海山の広大な山裾の風景が広がっています。何ともいえないイイ気分です。

ワラビの群落

しばらくスキーを楽しんだ後は、日が傾かないうちに山を下り、一路今回のキャンプ予定地の山形県は最上を目指します。
途中真室川で見事なワラビの群落を見つけ寄り道をしたので、キャンプ場に到着したのは、もう大分陽が傾き加減の夕方になってしまいました。先ずはテントを張る場所を決め、焚き火の準備をします。

風通しの良いテント

焚き火をおこした後は、テントを張ります。明日も晴れて気温も上がりそうなので、今回は小型のタープと蚊帳状のテントの組み合わせです。タープを張るには、ポールが二本必要なのですが、いざ張ろうとしたところ、一本しか見当たりません。今朝急いでキャンプ用品を車に積み込んだので一本忘れてきてしまったようです。仕方がないのでキャンプ場の周辺を物色して丁度良い長さの枯れ木を見つけ、これをポール代わりにしました。足らないものは、何とか工夫して間に合わせるのもアウトドアライフの楽しみ方です。
翌日も快晴で、早速近くの渓流へ勇んで出かけたものの、何故か一匹もフライに食いついてきません。場所を変えてもまったく反応なし。結局ボウズ(一匹も釣れないこと)になってしまいました。今回は渓魚達の勝ち。でも、爽やかな初夏の青空の下、アウトドアの魅力を思い切り楽しんだ二日間でした。


話題は変わって、税金の話しです。前回、近い将来相続税の増税があるかもしれないというお話しをしました。誰でも税金はなるべく少ない方が良いに決まっています。今回は、増税に備える事前の対策について考えてみました。
相続税は、亡くなられた方が所有していた預貯金、有価証券、不動産その他の財産(=遺産)に対して課税される税金です。前回もお話ししたように相続税を計算するにあたっては、相続税の基礎控除というものがあり、遺産の合計額がこの基礎控除額を超えた分に対して相続税が課税される仕組みになっています。
ですので、相続税を軽減するには、生前に使ってしまうか他の誰かに贈与しておくかして課税される遺産そのものを少なくしておくのが手っ取り早い方法です。でも大事な財産をそう簡単に使い切ってしまうことはなさらないのが普通ですね。一方近親者への生前贈与は、贈与税の基礎控除(年110万円)を利用して何年かに分けて贈与しておけば、贈与する年数にもよりますが、かなりの相続税対策になります。ただし、相続権のある子供に生前贈与した場合は、亡くなる前3年以内の生前贈与財産が相続財産に加算して相続税が課税されるので、早めに贈与しておく必要があります。なお、相続権のない孫に生前贈与した場合は、その後相続が発生してもこの生前贈与の加算はないので相続財産を事前に減らしておく対策としては有効です。もっとも、未だ自分で判断もつかない小さなお子さんに大金を贈与することがそのお子さんの将来にとって有益かどうかは別問題ですが。
次回は、もう少し詳しく相続税対策についてお話ししてみたいと思います。

 

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