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その15(りらく2012年5月号)
裏磐司のイチゲ

ようやく暖かな季節になってきました。これから始まるゴールデンウィーク、何かアウトドアの計画はありますか? 私は連休中も仕事の予定が入っていますが、その合間を縫って、例によって釣りを中心にソロキャンプの計画を立てています。

渓流釣りや山歩きは、途中で様々な山野草に出会うことができます。宮城県内の渓流釣りが解禁となる3月は未だ雪が残っていますが、それでも雪解けの後、日当たりの良い場所に先ずフキノトウが芽を出します。続いてまだ一部に雪が残る登山道や渓流沿いにショウジョウバカマやイチゲなどが可憐な花をつけます。

岩洞湖の水芭蕉

水芭蕉も早春のシンボルです。宮城県内ではあまり見かけませんが、岩手や福島の比較的雪の少ない湿地帯で見ることができます。水芭蕉は白い花(実際はガクなのですが)も美しいですが、枯れ木と枯れ草だけの褐色の湿地帯に濃いグリーンの葉が一斉に芽を出し始めた頃が私は好きです。それまで雪に覆われ眠っていた早春の湿地帯に新しい息吹を感じることができます。

裏磐司のカタクリ

そして5月ともなると今度は一斉にカタクリが咲き出します。カタクリは新緑が芽吹く前の広葉樹の林の、比較的明るい北斜面に群生しています。私の住んでいる太白区の名称の由来ともなっている太白山の北斜面にも5月の初め頃から咲き始めます。また、秋保の奥の大行沢沿いの山道でも、見事なカタクリの群落に出会うことができます。登山道一面に咲き誇り、踏みつけないように歩くのに苦労するほどです。

宮城蔵王のイワカカガミ 宮城蔵王のシラネアオイ

山の雪がすっかり溶けて登山シーズンが本格化すると、登山道の脇では大輪のシラネアオイやイワカガミなど様々な高山植物が咲き競い、ハイカーを楽しませてくれます。5月から7月にかけて、山は花の季節で、今年もそんな花達に会えるのが楽しみです。


話は変って、皆さんはネットオークションというのをご存じですか?要らなくなったものをインターネット上でオークションにかけ売買する個人取引です。私が現在使っているテレマークスキーのセットは、そのネットオークションで手に入れたものです。お陰で新品の半値以下で買うことができました。

他にも釣りの道具や小物などいろいろとオークションで手に入れて楽しんでいます。ネット上では自動車からアウトドア用品まで様々な品物がオークションにかけられ取引されています。新品とは違い、前の所有者が使った跡があったりして好みの分かれるところではありますが、私なぞは前の所有者がどのように使っていたのかなど想像してみたりして、それはそれで楽しんでいます。未だ十分使えるのに、何かの事情で使われないまま納戸の奥で眠ったままになっていたり、粗大ゴミとして捨ててしまうよりも、必要としている人に使ってもらった方がそのモノ自身も本望でしょう。
私もこれから年齢と共に使えなくなってくる道具類は、オークションに出して他の必要としている方に使ってもらえればと思っています。

ところで、個人の所有物を他の人に有償で売却した場合の税金の取扱いはどうなるかご存じでしょうか? 古物商のような中古品を売買して生計を立てている方は別として、一般のサラリーマンの方(給与収入のみの方)がたまたま要らなくなったものを売却した場合は、年間総額で20万円までは所得税等の課税はありません。給与所得者に関しては、給与所得以外の所得が年20万円以下の場合は、他の所得には課税しないことになっているからです。この20万円という基準は、厳密に言うと売った代金から諸経費を差引いた儲けが20万円以下ということになっています。捨てるのにもお金がかかる時代、オークションやフリーマーケットなどを利用してモノを大切にしたいものです。

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