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その14(りらく2012年4月号)
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いよいよ春ですね。私の春のアウトドア活動は、渓流釣りから始まります。宮城県内は場所にもよりますが、10月から翌年2月までが禁漁期間となっており、解禁日は3月1日です。
という訳で3月最初の日曜日に近くの渓流に行って参りました。車のトランクには釣り竿とテレマークスキーのセットを積んで、先ずは早朝ゲレンデに出発。スキーと渓流釣りの両方を楽しもうという欲張りな計画です。

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今年は例年になく雪が多く、スキー場にはまだたくさん残っていました。今回は普通の登山靴に取付けることのできる山スキー用の板で滑ります。踵の上がるテレマーク走行をマスターすれば、3シーズン用の登山靴でも十分にコントロールしながら斜面を滑ることができます。
1時間程滑った後、今度はゲレンデ近くの渓流に向かいました。自宅から小1時間程でスキーと渓流釣りとどちらもできるのですから宮城は本当にアウトドアライフに適した土地柄ですね。
向かった先は、とある里川です。3月は春とは名ばかりで、特に今年は雪の量がハンパではなく、里川とはいえ道端は除雪した雪が盛り上がっていて車を停めておく場所すらなかなか見つかりません。

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やっとのことで車を停めて釣りの支度。気温は氷点下。魚達は未だ川底の岩の隙間などに隠れたままでしょう。フライ(毛針)は諦め、エサ釣りのタックルを用意します。
5ヶ月ぶりの渓流。まだ雪解け前で水量はあまり多くなく、これなら安全に川の中を釣り歩いて行けそうです。岸の両側は分厚い雪の層になっています。雪崩にも気をつけなければなりません。岩肌が出ているところには見事な大ツララ。自然の造形は素晴らしく見ているだけで日常を忘れさせてくれます。
先ずはブドウ虫を付けた仕掛けを岩魚が隠れていそうなポイントの少し上流に投入し、ポイントまで流していきます。ポイントを探りながら川を釣り上がっていきますが、なかなか反応がありません。渓流釣りは、魚がいるポイントからなるべく離れて竿を出さないと人の気配を魚に気づかれてしまい、うまくエサに食いついてくれません。魚もそう簡単には釣らせてはくれないのです。謂わば釣り人と魚との駆け引きみたいなところがあります。

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今日はダメかと諦めかけた時、川面を流れていた目印が一瞬停まり小刻みに振動します。魚がエサをくわえた瞬間です。一呼吸置いて軽く合わせを入れるとヒットしました。次にズンと重い引きで竿が大きくしなります。慎重に竿を立てながら獲物を水面まで引き寄せると結構大きな岩魚のようです。測ってみると30センチ弱の大物でした。写真を撮って即リリース(放すこと)。今回は計3匹の岩魚が釣れましたが全てリリース。未だシーズンはじめですので後から来る釣り人の為にも魚は持ち帰りません。今年もこれから多くの釣り人を楽しませてくれることでしょう。

今回の初釣行は、元気な岩魚君に久しぶりに会えただけで十分満足。因みにこの渓流は仙台市の水道の水源になっています。元気な岩魚が棲んでいるくらいですから我々仙台市民は安心して飲料水として利用できるのです。これからも大切に守っていかなければならない渓流です。


ところで、所得税の確定申告は済ませましたか?期限の3月15日はもう過ぎましたが、前号でご紹介した昨年の大震災に伴う雑損控除は、期限を過ぎても申告することができます。年金や給与から所得税を源泉徴収されている方でご自宅の建物や家財、車両に被害があったのに確定申告をしていない方、あるいは雑損控除ができるのにこれをしないで申告してしまっている方は、税金が戻って来る場合がありますので、最寄りの税務署か税理士にご相談ください。

 

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