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その12(りらく2012年2月号)
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今年は雪が多いです。先日、近年仲間うちで恒例となっている雪中キャンプに行って参りました。仙台市近郊の山麓を走る林道の奥にある秘密の場所での一泊。大容量のザックにはテントやシュラフ等雪中キャンプに必要なアイテムの他、沢山のお酒と食材が詰まっており、肩に食い込みます。足元はかんじきや山スキー等各自様々。林道を外れ目指す場所まで膝上までの新雪をラッセル(※)しながら進むと心拍数もかなり上がります。でもこれがまた気持ちいいんですネェ。この日は天気も良く、風もおだやかで木々の影が白い雪面に綺麗な模様を描いていました。

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目的地に着くと場所を決めてテントを張り、スコップで大きな穴を掘ってベンチ付きの即席宴会場をつくります。真ん中に設えた焚火はパチパチと音をたてて燃えています。ひと仕事終えたら早速乾杯。労働の後の乾いた喉と火照った体に冷えたビールが何ともたまりません。日が暮れると気温は完璧に氷点下ですが、焚火はめらめらと燃え上がり絶好調です。大きな焼き網を薪の上に乗っけて焼く豪快なバーベキューは、広葉樹が醸し出す煙に燻され格別の味。缶ビールはあっという間に在庫切れとなり、ワイン、日本酒、焼酎と続きます。辺りはもうすっかり闇に閉ざされ、焚火の周りだけがオレンジ色に輝いています。

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ふと見上げた空に冬の星座がキラキラと光り、日常では味わえない満ち足りた時間が流れていきます。すっかり酔いの廻った私達は、大きな声で少々音の外れた歌をシャウト。半径数キロ以内にはおそらく誰もいませんが、も冬眠中のクマには少々うるさかったかもしれませんね。


さて今月は贈与税に関する今年の税制改正(税金に関する法律の改正)の見通しについてお話ししましょう。

住宅資金の贈与の特例というのがありますが、今年はその特例が改正され、非課税の枠が広がる見通しです。これは、自分の子や孫が住宅を建築したり購入したりする際にその資金を親や祖父母が贈与した場合、その金額が贈与税の基礎控除額110万円を超えても別に非課税枠を設け、その枠までは課税しないというものです。

この非課税枠は、昨年は1千万円でした。つまり、住宅資金の贈与を受けた場合、贈与税の基礎控除額と合せ1,110万円までは無税となる制度となっていました。今年の改正では、この非課税枠が省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用家屋を建築又は購入する為の資金の贈与に限り、1千5百万円に拡大されるというものです。なお、この非課税枠は今年1年限りで、来年は1千2百万円に、再来年以降は元の1千万円に段階的に引き下げられることになっています。親や祖父母から住宅資金の贈与を受けるとしたら今年はチャンスです。なお、東日本大震災で住宅用家屋を失われた被災者の方は、来年以降も非課税枠が千5百万円のままとされることになっています。

省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用家屋に該当しない場合でも、昨年と同額の1千万円の非課税枠が適用になり、来年は7百万円、再来年は5百万円に段階的に引き下げられることになっています。東日本大震災で住宅用家屋を失われた被災者の方は、来年以降も非課税枠が1千万円のままとされることになっています。

また、この特例は、新たに住宅を建築したり購入(中古住宅を含む)したりする場合の他、受贈者である子や孫が既に所有している住宅を増改築する場合の資金についても適用となります。なお、受贈者である子や孫の年間の所得が2千万円以上の場合は適用はありません。

その他この規定は、受贈者の年齢が、住宅資金の贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上であること、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその取得した住宅に居住していること、その他一定の床面積以上の住宅であることなど種々の要件がありますので、ご検討されている方は、予め適用対象となるかどうかよく確認してください。

 

 

※ラッセル=深雪の中を雪を踏み固めて道を作りながら進むこと

 

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