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その1(りらく2011年2月号)

皆さんはじめまして、税理士の大藤正樹です。今回より”身近な税のお話”を掲載することになりました。

アイナメ

まずはちょっとだけ自己紹介。「税理士」と聞くと皆さんはどのようなことを連想しますか?「堅い」「生真面目」「デスクワーク」…まあ、こんなところでしょうか?
仕事の方はイメージ通り!しかし、仕事は堅くても私自身は生粋のアウトドア派。休日ともなればほとんど「野外」で過ごしています。

これが海釣り人と化した私。なかなかワイルドでしょう。

 実は昨日も、朝から石巻市の渡波でカヌーフィッシングに勤しんでいました。日中でも最高気温は2度、西風も強くて油断するとあっという間にポイントから流されてしまうという、ちょっとヘビーなコンディション。釣り終わって陸に上がった後も指先はかじかみ、今朝もまだ痺れが残るほどの寒さでした。釣果は尺物のソイとアイナメ。帰宅して、まだピチピチ跳ねているソイをさばいて煮付けにした味はまた格別。好きな冷酒にこれがまたよく合うんですね。

これからそんな私のアウトドアライフを織り交ぜながら身近な税金のお話をさせていただきます。どうぞよろしくお付き合いください。


さて、「税理士」というと、書いて字の如く「税」に関わる仕事をしているのは何となく想像できるとは思うのですが、実際に私達がどんな仕事をしているか、皆さんご存知ですか?

「税金のことは税務署に直接行って聞けばイイんじゃないの?」そう思っていらっしゃる方も多いことでしょう。実際、税務署に行って相談することもできますが、複雑で難しい判断が必要な場合など、なかなか取り合ってもらえないこともあるのです。ましてや、税務署にはあまり変なことは聞けませんよネ。そんなときに「我々の出番」というわけです。
会社を経営している場合に納める法人税の他、年金に課税される所得税や、相続した財産に課税される相続税などは、「申告納税方式」といって基本はご本人が自ら税金を計算して申告することになっています。しかし税務署は、申告書が提出されれば内容はどうあれ受付けてくれますが、その場では細かいチェックはしてくれません。間違ったものを提出したとしても、それは納税者の責任なのです。

最近はインターネットが普及して、簡単な申告書であればサイトにアクセスし、パソコン画面に入力して作成できたりもしますが、金額が大きかったり、今ひとつ自信がない方は、誰かに相談しないと心配な場合が多いようです。とくに法人税や相続税などは実際のところ自分で計算して申告するといっても独力ではなかなか難しく、申告に必要な資料は自分で揃えるとしても、最終的には税理士に依頼しているようです。
皆さん、税理士の仕事がなんとなく、おわかりいただけましたか?

さて、当然の事ながら日本は国民が税金を納め、国はその税金で公共の施設を作ったり、社会福祉関係の事業に支出したり、国を守る為の防衛費に充てています。これらの事業は民間ではできないものが多く、それを我々国民が皆でお金を出し合って賄っているのです。
税金はただ闇雲に課税されているわけではなく、基本的には利益を得た人、高額の財産を所有している人、商品を購入したりサービスを受けた人に課税されます。つまり、仕事をして収入を得たり、その得た収入で欲しいものを購入したり、楽しんだ時に課税されるものなのです。世界的に経済状況が厳しいこの頃、我々一般人としては、税金に対し厳しい目を向けがちですが、少し見方を変えれば、皆が努力して幸せになればなる程税収は増え、やがては自分達の生活に豊かさとして還ってくるものだといえます。

ちょっと話が大きくなってしまいましたね。次回からはこれまでの経験談を交えながら、皆さんの生活のヒントになるような身近な税のお話をご紹介してまいります。

「りらく2月号」掲載

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